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Sara Weinstock

Sara Weinstock

Ron Herman Journal

Issue 123Posted on Jun 10.2026
ダイヤモンドやゴールドが放つラグジュアリーな輝き。上質さと気品をも兼ね合わせたたたずまい。ですが、単なる華やかさだけではない、あたかかさとぬくもりが、「Sara Weinstock」(サラ ウェインストック)のジュエリーには宿っています。仕事をする時も、オフタイムを過ごす時も、ドレスアップする時も、いつもの自分に重ねることで、その人らしさを引き出してくれます。この不思議な魅力を生んでいるの、ブランドを手がけるデザイナー、サラさんのジュエリーに対する想いなのです。長年にわたりSara Weinstockのジュエリーと向き合い、本人とも親交してきたロンハーマン・ウィメンズバイヤーの篠崎茜(しのざきあかね)が、サラさんに話を聞きました。 


自身の名前を冠したファインジュエリーブランドのSara Weinstock」(サラ ウェインストック)のデザイナー、サラさん(左)。パリでの展開を皮切りにキャリアをスタートし、現在では地元のロサンゼルスはもちろん世界中のレッドカーペットで輝くセレブリティたちに愛される。16年前にロンハーマンが日本で初めてローンチして以来ウィメンズバイヤーの篠崎茜(しのざきあかね)とは旧知の仲 

——まずは、サラさんが手がけるジュエリーのコンセプトを教えていただけますか 

現代の女性が、自分だけのスタイルや独立心、そして女性らしさを自由に表現できるような力を与えたい。そんな想いから、私のジュエリーは生まれました。ジュエリーは、ただ身に着けるためだけのものではありません。身に着けていない時でさえ、その象徴的な意味や感覚、力強さ、そして唯一無二の存在感を感じられるものにしたいと思っています。私のデザインは、ジュエリーづくりにかかわるみんな人生得た物語や創造性、そして職人技を反映することを大切にしています。それが、とても重要なことだと考えています。 


——私が初めてSara Weinstockを買い付けた時は、「Universal Love」というコレクションでした。その時から印象的だったのは、ジュエリーがお守りのような存在であってほしい、という想い。年々、モチーフや作風は変化していますが、身に着ける人にとって意味のあるもの、心に寄り添うものを届けたいという根本は、ずっと変わっていないですね。サラさんにお聞きしたいのですが、他のジュエリーブランドと異なる点はどこにありますか。 

私にとっては、すべてがこだわりです。なかでも品質と一貫性は、本当に重要な要素。一度Sara Weinstockの魅力に気づき、その後も少しずつコレクションを増やしてくださるお客様が多くいらっしゃいます。それは、品質が良く、信頼できるものであることの証だと思っています。私が大切にしているのは、代々受け継がれる家宝のような品質。心がこもっていて、あたたかく、世代を超えて受け継がれていく宝物のような存在。今のファッションに自然に取り入れられながらも、時代を超えたクラシックな価値を感じられること。それが、Sara Weinstockらしさだと思います 


40代でシングルマザーとなったサラさんは、幼いころに抱いていた宝飾品への憧れを思い出し、GIA(米国宝石学会)で学ぶことに。北カリフォルニアの芸術一家に育った幼少期の環境が、ジュエリーデザイナーとして開花するきっかけとなった 

——サラさんはとてもソフトでチャーミングな人柄ですが、ジュエリーの品質を見る目は本当に厳しい。そのプロフェッショナルな意識の高さを強く感じます。だからこそ、Sara Weinstockには安心感があるのでしょう。一度ブランドのファンになると、少しずつコレクションを増やしていくお客様が多いのも、とても納得できます。改めてブランドを立ち上げたきっかけを教えてもらえますか。 

原点にあったのは、心のやすらぎでした。私は40代半ばでシングルマザーになりました。それまでは長い結婚生活を送り、二人の子どもの母として、家事や育児の日々の生活に追われていました。自分自身のための時間は、ほとんどなかったように思います。結婚生活が終わりを迎えた時、私は人生を立て直すという大きな課題に向き合うことになりました。新しいキャリアに進む準備も必要でした。私の母はアーティストで、幼いころから身の回りには宝飾品やデザインがありました。叔母たちはアンティーク探しが大好きで、私も一緒にアンティークショップを巡ることがよくありました。そこで出合ったジュエリーには、世代を超えて受け継がれてきた物語がありました。独身に戻ったとき、私は幼いころに抱いていた宝飾品への憧れを思い出し、GIA (米国宝石学会)で学ぶことを決めました。母が教えてくれた絵を描くことも、宝石をよく観察してスケッチするトレーニングにとても役に立ちました。私のキャリアは、突然脚光を浴びたように見えるかもしれません。でも実際には、幼いころから培われた感覚と、自分自身をいやし、立ち直っていくための長い旅が背景にあります。

ブランドを象徴するモチーフの一つが、ミツバチや花など自然からインスピレーションを得たデザイン。厳選した18K ゴールドと高品質なダイヤモンドを使用し、細部にまでこだわったクラフトマンシップに定評がある。「サラさんはとてもソフトでチャーミングな人柄ですが、ジュエリーの品質を見る目は本当に厳しい。プロフェッショナルな意識の高さを強く感じます」(篠崎 

——初めて日本のロンハーマンでトランクショーを開催した時に、サラさんからその話を聞きました。当時はもっとカジュアルに受け止めていましたが、16年経って、私自身も結婚し、母親になって、サラさんがジュエリーに込めているメッセージが、以前よりもずっと深く自分の中に入ってくる感覚があります。母として、一人の女性として、さまざまな女性の心理を想像しながら、意味を込めてつくっていることが伝わってきます。デザインのインスピレーションはどのように得ているのでしょうか。

旅、建築、美術、そして毎日の生活からですね。本当に小さなことからも刺激を受けます。いつもインスピレーションを見つけるために視野を広げています。美術館にもよく足を運びますし、古いアンティークジュエリーを眺めながら、それを今の時代にどう融合させることができるかを考えることも。受け継がれてきたアンティークの魅力を、現代の女性が身に着けられるジュエリーへと変えていく。そのプロセスが、私にとって大切なインスピレーションなのです。私は自分の中に二面性があると思っています。華やかな部分と、ボヘミアンで自由な部分。その両方が、ジュエリーのデザインにも表れることがあります。ふたご座生まれなのが関係しているのかしらね(笑)。

「私のジュエリーはどんな装いにも合わせることができます。日々の暮らしの中で、いつも、ぜひ外さずに身に着けて楽しんでいただきたいですね。どんなオケージョンにも寄り添えるデザインですから」(サラさん

——サラさんのジュエリーは、お客様にとってどのような存在であってほしいですか 

私にとって、ジュエリーは日常です。購入して宝石箱にしまっておくものではありません。いつも身近に存在してほしいし、私自身も必ず身に着けています。家事をする時も身に着けています。お客様にも、同じように日常の中で楽しんでいただきたい。身に着けることで、何気ない日常の一部が、少しわくわくする時間に変わってほしいと思っています。

——おすすめのコーディネートはありますか

どんな装いにも合わせることができます。洋服やバッグを選びません。カジュアルな服装にも自然に合いますし、ジュエリーがアクセントになってくれます。たとえばデニムとTシャツに合わせると、カジュアルな装いにほんの少しの高級感が加わります。もちろんドレスアップした時にも合いますが、ビーチで太陽を浴びて過ごす時にも、ぜひ外さずに身に着けて楽しんでいただきたいですね。どんなオケージョンにも寄り添えるデザインですから。 

サラさんが今、一番のお気に入りのコレクションが「パプア」。「パプアニューギニアの揺れるヤシの木、スキューバダイビング中の空気の泡。それらをバゲットダイヤモンドで表現しました。今回、30種類ほどのチャームをつくりました。それぞれがお守りのような存在で、ストーリーが込められています。私が今身に着けている人魚のチャームは、私自身を象徴しているものです」(サラさん)

——本当に同感ですね。ヴィンテージのデニムや、少しダメージ感があるスウェットのようなカジュアルな服に合わせて、ジュエリーだけが美しく光っているような装いがとても素敵だと思います。ドレスアップの時はもちろんですが、むしろそうした日常的でリラックスした場面で身に着けると、より魅力が引き立つように感じます。ご自身のコレクションの中で、特に想い入れのあるものは。

最近、パプアニューギニアを旅しました。その時、自分にとって心地よい範囲から少し踏み出してみようと思ったです。たとえばスキューバダイビング。私は閉所恐怖症なので、海の中に潜ることはとても苦手でした。でも実際に潜ってみると、海の中には本当に美しい世界が広がっていました。まだ多くの人が訪れていない、特別な場所にある珊瑚礁を見ることができたのです。その神秘的な海の生物や旅の記憶から、大きなインスピレーションを得ました。それが「パプアコレクション」です。

——サラさんにとって、ジュエリーとは

私にとってジュエリーは身近で、家族のようなものだと思います。私は、いろいろなものを重ねていくことが好きです。ジュエリーも同じです。この服にはどのジュエリーが合うかしら、と深刻に悩むのではなく、ただ楽しむこと。それが私にとってのジュエリーです。

ジュエリーは「宝石箱にしまっておくもの」ではなく、日々の暮らしの中で楽しむものと口をそろえる二人。人生の物語の積み重ねが、その輝きを深めていくのだろう 

——
最後に、ファンの方へメッセージをお願いします

今お持ちのジュエリーに新しいジュエリーを重ねてみる。そこから新しい創造性を見つけていただければ。人はどうしても、いつも安心できるコーディネートを選びがちです。でも、少し違うスタイルを試してみることで、新しい楽しさに出合えるかもしれません。皆さんと実際にお話ししながら、好きなファッションやジュエリーについて一緒に盛り上がれたらうれしいですね。とにかく、楽しみましょう。

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