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extreme cashmere: Special Pop-Up Event

extreme cashmere: Special Pop-Up Event

Ron Herman Journal

Issue 103Posted on Nov 01.2024

「えっ!? かわいい!」。オーバーサイズにも見えるカーディガンが、一本のコードでジャストフィット。袖だけというユニークなボレロは、ベルトやスカーフそしてビスチェにも。一枚の服が着こなしによって、魔法のように姿を変えていく様子にギャラリーは、驚きの声を上げています。その輪の中心にいるのは、サスキアさんとジュールズさんです。二人はextreme cashmere(エクストリーム カシミア)のオーナーとデザイナー。10月下旬から、ロンハーマン千駄ヶ谷店でポップアップイベントを開催。初日、オランダから来日した二人によるスタイリングアドバイスが行われたのです。

 

 

「extreme cashmere」(エクストリーム カシミア)の2024年秋冬コレクションがローンチ。過去のアーカイブから、新作、別注まで多彩なコレクションに。ロンハーマン千駄ヶ谷店では、Special pop up storeなど特別なイベントを11月4日(月)まで開催

 

 

2019年に取り扱いを始めて以来、extreme cashmereはロンハーマンにとってなくてはならないニットウエアブランドです。そのシグネチャーアイテムであるカシミアに、多くのお客様がファンになり、シーズンごとのコレクションの登場を心待ちにしています。その人気の理由は、“for everybody and every body”というコンセプト。「誰でも、どんな体型でも」。ジェンダーレス、エイジレス、タイムレスでシームレス。つまり、さまざまな境界を超えたボーダーレスな服、着る人が自由に楽しめる服を目指しているのです。驚くことに、extreme cashmereは各デザイン、ワンサイズのみ。“for everybody and every body”への自信の表れといっていいでしょう。

 

 

 創業者でオーナーのサスキアさん(左)とデザイナーのジュールズさんが、イベントに合わせて来日。千駄ヶ谷店にてお客様に向けてスタイリングアドバイスを行った

 

 

サスキアさんは、20年以上にわたり数々のハイブランドでニットデザインのキャリアを積んできたエキスパート。とりわけ、カシミアに対する熱意と知識は並々ならないものがあります。「今まで自分がつくってきたものとは違うカシミアのセーターを手がけたい思いがすごくありました。ようやく納得がいくセーターができて、自分の母親や義理の息子、とにかくいろんな人に着てもらいました。皆、体型はバラバラでしたが、不思議と誰にもすごく良くフィットしたのです。それでセーターはワンサイズにしようと決めました。性別も年齢も関係なし。その時にコンセプトが生まれたのです」と、サスキアさん。それまでのニットの常識にとらわれない、文字通り”extreme”(斬新、急進)な新しいカシミアが生まれたのです。

 

 

 イベント中、千駄ヶ谷店のストア内は、カフェやフロアもextreme cashmereのイメージでインスタレーション

 

 

2016年、アムステルダムでスタートしたextreme cashmereは、そのコンセプトが多くの人に受け入れられ、今では世界30国以上に広がっています。その人気の理由には、サスキアさんとジュールズさんを始め、extreme cashmereチーム全体のさらなる思いが込められているからです。チームにとってカシミアは愛すべきとても大切な存在ですが、決して特別な服ではありません。日々楽しんでほしい身近な服であってほしいと願っています。カシミアというと繊細でお手入れも大変というイメージがありますが、サスキアさんは「そんなことはない」と否定します。「カシミアは水が大好きなんですよ。洗濯はドライクリーニングと思う方が多いですが、それは真逆です。家の洗濯機で洗ってもらっていいんです。それと1日着たら2日休ませる、ということは覚えていてもらうといいですね」。extreme cashmereのアイテムには、詳細ながらイラストでデザインしたわかりやすいメインテナンス方法が付けられています。そんな細かい気遣いからも、カシミアへの愛情が感じられます。

 

 

 ジュールズさんのスタイリングアドバイスに大きな歓声が。extreme cashmereの自由さと魅力が改めて伝わった。本国のルックもスタイリングの参考に。ブランド誕生以来、サスキアさんが力を入れてきたのが、カシミアの正しいメンテナンス方法をお客様に伝えること。「カシミアは家で洗濯してください。きちんとケアをすれば一生ものですよ」

 

 

今回、サスキアさんは初の来日でした。ロンハーマンに訪れることをとても楽しみにしていたそうです。「日本のお客様、特にロンハーマンのお客様は、スタイリングを自由に楽しんでくれるので、すごくうれしいんです。今回、それを実際に目にすることができると、とても楽しみにしていました。extreme cashmereを愛してくれている皆さんに、とにかくありがとうと感謝の気持ちを伝えたいです」。ポップアップイベントは、11月上旬まで開催しています。extreme cashmereの世界を体感しに足を運んでいただけたら。

 

 

 extreme cashmereのチームは20名ほど。バックオフィススタッフ、チームのニットを洗濯するクリーニング担当、食事を料理するスタッフも含めて、「ファミリー」であることを大切にしている。チームの輪が新しいクリエイションにつながっていく

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