Journal

coffee

coffee

Ron Herman Journal

Issue 96CafePosted on Jun 04.2024

コーヒーは不思議な魅力を持った飲み物です。リフレッシュしたいとき、リラックスしたいとき、飲む人のさまざまな気持ちに寄り添ってくれます。たった一杯が、日々の暮らしのいっときを豊にしてくれます。ロンハーマン カフェでも、コーヒーはとりわけ大切にしているドリンクの一つです。その日、ベストの一杯をお客さまに楽しんでいただきたい。それが私たちの目指していることなのです。

ロンハーマン カフェではエスプレッソマシンでコーヒーを抽出するが、「機械」とはいえスタッフの経験と技術が味を左右する


エチオピア、ペルー、グアテマラ。私たちのコーヒー豆のブレンドは、試行錯誤を重ねた結果、このオリジナルブレンドにいきつきました。華やかで明るいフレーバーのエチオピア、マイルドで後味に甘味が広がるペルー、フルーティで軽快な酸味とナッツのようなコクがあるグアテマラ。この3種を絶妙なバランスで融合させることで、私たちが理想とする最高の一杯と出合うことができました。

ロンハーマン カフェの要ともいえるオリジナルブレンド。さまざまな原産国の中から厳選

「コーヒー豆は生きている」と言われることがあります。これは決して比喩ではありません。焙煎してから時間とともに味わいが変化していくのです。また気温や湿度にも大きな影響を受けます。ロンハーマン カフェでは、エスプレッソマシンでコーヒーを抽出しますが、その日の朝にスタッフが豆の状態を吟味して、ひく豆の大きさや抽出時間を決めています。また数時間で風味が変るほどコーヒー豆は繊細なので、営業中に何度もコーヒーのクオリティをチェックする必要があります。いくらすばらしいコーヒー豆でも、そのポテンシャルを引き出せるかは、私たち次第なのです。

現在、全国25店舗中、13店舗でカフェを展開。六本木店はカフェスタンドをイメージしたつくりが特徴。お客様との距離が近いため、自然と会話が生まれる

 お客様の中には、ドリンクメニューを見て驚く方もいらっしゃいます。レモネードとエスプレッソを合わせたレモンコーヒー、バナナジュースとエスプレッソを混ぜたバナナコーヒーなどあまり目にすることがない数々のアレンジコーヒーを用意しているからです。ボディがしっかりしたブレンドだから、いろいろなジュースや飲み物の新しい引き出しをつくってくれるのです。その季節でしか味わえないシーズンメニューを心待ちにしているお客様も。この夏の注目はオレンジジュースにエスプレッソを合わせたオレンジコーヒー。実はスタッフが休憩時に好んで飲む裏メニュー。さわやかな酸味がこれからの季節にぴったりでしょう。

毎日のコーヒーのクオリティチェックはもちろんのこと、年4回、外部のスペシャリストに依頼して、味のバランスや適正な抽出量かなど厳しい目でチェックしてもらう

 ロンハーマン カフェの看板ドリンクメニューは、なんといってもカフェラテでしょう。お客様からおほめの言葉をいただくことが多い人気ドリンクの一つです。実はロンハーマン カフェのオリジナルブレンドは、ブラックで味わっておいしいのはもとより、ミルクとの相性の良さを求めて生み出されたのです。当初よりカフェラテは人気でしたが、もっとおいしいカフェラテをお客様に提供できるのでは。エスプレッソとミルクが混ざると、どうしても味がぼやけてしまう。ミルクの甘さを生かしながら、エスプレッソの存在感をどれだけ引き出せるか……。その答えがオリジナルブレンドだったのです。

     

この夏のシーズンメニューは、昨年も好評だった炭酸とエスプレッソとレモネードを合わせたバブルレモンコーヒーとオレンジコーヒー。太陽の下で楽しみたい一杯

 カフェラテといえば、ラテアートも楽しみの一つでしょう。ハートやチューリップ、リーフなど、かわいらしいデザインに思わず笑みが。お客様に喜んでいただけるように、スタッフの一人一人がラテアートに自分なりのアレンジをしています。雨の日なら傘を描いたり、お子様でしたらスマイルマークを加えたり。ですが、このラテアートの腕を上達させるのは大変。日々、早起きして仕事の前や終わった後に練習を重ねています。笑い話ですが「ラテアートをしているのが夢にでてくる」というスタッフも。

スタッフは日々、ラテアートのトレーニングを積んでいる。難度が高いアートワークができても時間がかかり本来の味を損ねてしまったら本末転倒。いかに短時間で完成させるかも腕の一つ

 さて、これまで私たちのコーヒーへのこだわりをお伝えしてきました。ですが、ベストな一杯を味わっていただくためには、さらに大切なことがあると思っています。お客様に「今日もロンハーマン カフェに行ってみたい」と思っていただくことです。スタッフと話をしにきた、顔を見にきた。友人や知人の家のように気軽に足を運びたくなる空間づくりとおもてなしの心。ロンハーマン カフェには接客のマニュアルはありません。私たちが大切にしているのは、自分たちがされたらうれしいことをお客様にしようという思い。エスプレッソというイタリア語には、このような意味もあるそうです。「あなただけのために……」。今日も私たちは最高の一杯で、皆さんをお迎えいたします。

 

Latest Issue

Back to Index