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Ron Herman Cafe

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Ron Herman Journal

Issue 22Posted on Jun 09.2021

木漏れ日が注ぐ窓際のテーブル席。お子さん、ご両親、そして、おじい様とおばあ様がにこやかに食事を楽しまれています。時折、こぼれる笑い声にひかれて目を向けると、お子さんが元気に声をかけてくれました。「ごちそうさま! ありがとう」。


ロンハーマン、RHC ロンハーマンのカフェは全国で15店舗を展開。定番メニューの他に各店の料理長が考案する地元の個性を生かした創作料理も楽しむことができる


日々の暮らしに彩りや豊かさを与えてくれるようなライフスタイルをお客様に提案したい——それが創業者ロン・ハーマンの想いです。1976年の創業時から展開してきたファッションに加えて、「食」もしっかりとフォーカスしたい。10年前の2011年、初めての試みとしてカフェを千駄ヶ谷店にオープンすることに決めたのです。


動物由来の食材をいっさい使わないヴィーガンライスボウル(1,350円)。黒米に8種類の野菜などの具材で彩り豊かに。デザートにはヴィーガンアボカドケーキ(550円)を。どちらも体が喜ぶメニュー


私たちが創造するカフェは、お客様がゆったりと食事を楽しんでいただける、安らぎの空間にしたい。では、メニューは? 私たちは、アイデアを求めてホームタウンであるロサンゼルスのカフェを巡りました。当時、カリフォルニア料理ではサラダをメインディッシュとしたメニューが注目され始めていました。ヘルシーでおいしい! 早速、メニューに取り入れることに。そして、すぐに私たちはあることに気づきました。カリフォルニア料理とひと口にいっても、料理人はイタリアン、フレンチ、メキシカンといろんなジャンルの出身。トラディショナルなよさをいかしながらも、新しいセンスで自由に料理を創作していたのです。


契約農家と土壌づくりから野菜栽培を試みるプロジェクトもスタート。生産者とお客様をつなぐことができれば


ですが、共通していたのは、“地産地消”にこだわっていること。その土地で採れた食材を一番おいしい状態でテーブルに。そのカリフォルニア料理のコンセプトは、ロンハーマン カフェでも生きています。現在、カフェは全国で15店舗を展開。人気の定番料理は全店で楽しめますが、それ以外にも各店舗で料理長が地元の食材をアレンジしたオリジナルのメニューを創作しています。


一番人気のグリルチキンサラダ(1,500円)。毎朝キッチンに届く新鮮な野菜に香ばしくグリルした鳥胸肉を添えて。ドレッシングは動物性食材と砂糖を使用せずに糀甘酒を隠し味に加えることでヘルシー&うまみを両立。The スタンダードバーガー(1,500円)は2017年からの定番。パテはもちろんバンズもオリジナル


お客様への接し方も各店舗、スタッフ一人一人で異なります。ロンハーマン カフェには、いわゆるマニュアルがありません。お客様が喜んでいただけることでしたら、何でも積極的にやってみましょう、というのがオープン以来の姿勢です。お客様は一人一人が異なります。サービスにおいて同じ状況は一つとしてありません。ホスピタリティの正解はないのです。


夏季限定のシトロンエスプレッソトニック(750円)と定番のレモンタルト(650円)。どちらも登場を心待ちにしているお客様が多い、ロンハーマン カフェ自慢の一品


もっとおいしく、もっとヘルシーに。今、私たちが目指しているコンセプトです。その一つが、生産者の顔が見える食材の使用です。契約農家とともに土壌づくりから始めて、無農薬でオーガニックな野菜をお客様へ提供することを試みています。今、食べ物への嗜好は多様化しています。ロンハーマン カフェでは、数年前から、動物性食品をまったく使用しないヴィーガンメニューを提供していますが、さらに充実させていく予定です。苦手な食材やアレルギー食物がありましたら、スタッフにお申し付け下さい。オーダーをいただいてから調理しますので、可能な限りご要望にこたえられます。


オーツミルクバナナジュース (900円)。植物性ミルクと完熟バナナのやさしい甘さは、体の中から元気に。抹茶、カカオニブ、ミントなど6種類のトッピングから、その日の気分でチョイスを


「ごちそうさま!ありがとう」。ロンハーマン カフェをオープンした10年前は、こんなシンプルな言葉が、これほどまでにうれしく感じるとは思ってもみませんでした。今では多くのお客様に、世代を超えてロンハーマン カフェを愛していただいています。11年目の明日からは、これまでの愛情をお返しできるように、スタッフ一同、皆さまに感謝しつつ歩んでいきたいと思っています。


ロンハーマン カフェのスタッフは、お客様一人一人と顔を合わせてコミュニケーションすることで、喜んでいただけるサービスが生まれると信じている

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