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INTERVIEW with Daniel Lewis

Q:BROOKLYN TAILORS(以下、BT)を始めたきっかけは?
僕は美大に通っていたころから、ずっと服が好きで興味がありました。特にサビルローみたいな、オールドスクールのテーラーの紳士服メーカーに憧れがあったんです。素材の質、職人の匠の技、シンプルでクラシックなディテールにこだわって服作りをしている所に。

でもデザインとフィットがトラッド過ぎて僕の好みではなかったんですよね。僕はカリフォルニアに住んでいて、まだNYに引っ越す前で若かったし。当時、自分が良いと思うようなモダンなセンスやスタイルを取り入れた質の高いテーラーがなかなかありませんでした。そこで、今まで受け継がれてきた古い伝統と現代のデザインとスタイルを結び付けた服を作ろうと思って立ち上げたのが、BROOKLYN TAILORSです。

Q:なぜシャツ?
服の中でも毎日着る普段着に一番興味がありました。シンプルなアイテムを更にシンプルに優れたものにするということに挑戦してみたかったんです。
シャツをデザインすることは、フィット、襟、ボタン、素材感などの何気ないディテールを洗練させて完璧にすることです。僕はこの微妙なニュアンスを必要とするデザインプロセスがとても面白みがあると感じています。

Q:BTのシャツは他のブランドのシャツと何が違うの?
人が気づかないような細かいディテールです。BTのシャツには派手なディテールやブランドの大きなロゴは一切付いていません。でもフィットの良さ、生地の美しさ、クリーンでシンプルなデザインが他とは違うのでBTのシャツだとわかるんです。
BTではイタリアや日本をはじめ世界中から最高の生地を調達してきています。ボタンはシェルやコロゾといった自然素材のものだけを使い、プラスチック製のものは決して使っていません。ボタンは手縫いです。そして襟と袖の芯地には天然のコットン素材を使い、縫いつけています。一般のシャツの芯地は人工素材を使い永久接着させていますので、それに比べるとこの仕立てはお金も時間も余計にかかります。しかしそのおかげで生地の風合いを生かした自然なドレープができ、長持ちするのです。これらはとても些細なことですが、とても重要なこと。これがBTのシャツと他のシャツの大きな違いです。

Q:今回RHのためにレディースシャツを作ってくれましたが、メンズシャツとレディースシャツの違いは?
今回デビューしたレディースのシャツは、メンズシャツをインスピレーションにして作りました。メンズと同じ感覚のレディースシャツを作ることがアイデアとしてあったんです。それを女性のボディーに合うフィットにして、メンズ同様スリムだけどリラックスしたフィットとモダンとクラシックを調和させたスタイルを作りました。
BTの全てのシャツをお客様に楽しんで欲しいですね。そしてワードローブの中にいつもあって、いつまでも着て欲しい。今後は毎シーズンシャツのコレクションを増やし、続々と素敵なものを作っていきたいと思っています。

Q:Danielのお気に入りのアイテムや好きなものは?
ありきたりですが、僕が一番好きなアイテムはいつになってもシンプルなオックスフォードの白いシャツ。鮮やかな白いオックスフォードシャツを着ると、いつも自分が完璧になった気分になります。それに僕のクローゼットの中のどんなワードロープにも合う。リラックスさせてくれると同時に気持ちをしゃきっとさせてくれる。僕は白のオックスフォードシャツを5枚も持ってます!

子供の時に一番興味を持っていたのは、アートと音楽。ずっとロックバンドをやっていて、憧れのミュージシャンやアーティストが着ているものに影響を受けて、更にファッションに興味を持つようになりました。そして友達や僕自身が着たいと思うような服を作りたくなった。自分たちの好みに合っていて仕立てが良くて、でも音楽で頑張っているミュージシャンたちでも手に入る価格のものを。

Q:そこからBTのコンセプトが生まれたの?
ファッション業界で働き始めた時、自分のブランドのデザインをすることがゴールでした。その頃から僕は自分が何を作りたいか、どんなお客様をターゲットにするかに重きをおいていました。
服の世界にはギャップがあると思うんです。質にこだわりセンスもあるけど、必ずしもファッショントレンドに流されない若者か、ハイファッションを買えるだけのお金を持っている若者か。このギャップを埋めるブランドを作らなければと感じていました。

Q:ブルックリンはどんな所?
ブルックリンはすごくエキサイティングで常に変化している街。家を出ると毎日必ず何か新しいことが起こっている。世界中からここにやって来て住んだり、訪れるたくさんの人々に会うのだから当然です。彼らは自分たちのカルチャーやスタイル、経験をメルティングポットと呼ばれるこの街に運んできているのですから。
ブルックリンにはミュージシャンやデザイナー、アーティスト、ライター、シェフなどたくさんのクリエイティブな人たちが集まってきています。だから僕らもすごく刺激されるし、心地良い場所です。

ブルックリンに住む人たちはセンスが良いけど決してそれを見せびらかさない。派手でもないし気取ってもいない。さりげなくおしゃれにかっこよくきめてる。BTのショップはブルックリンのサウス・ウイリアムズバーグ地区のグランド・ストリートにあります。このエリアはブルックリンの中でもお気に入りの一つ。素敵なショップやレストランがたくさんあるんですよ。でも雑然としてなくて独特の雰囲気がある。このあたりを一日中歩いても決して飽きることはありません。

Q:普段はどんな風に過ごしているの?
オフの時は妻のブレンナと一緒に友達と会って、ブルックリンでのんびり過ごしています。僕たちは食べることが大好きなので、このエリアにあるいい感じのレストランは全部制覇しようと思ってるんです。僕らのお気に入りはアメリカンだったら“マーロー&サンズ”、メキシカンだったら“ラ スペリオア”。

今年引越ししたばかりなので新しい家のことで忙しいです。家具を探しにブルックリンのフリーマーケットに行ったり。BTのオフィスはウイリアムズバーグですが、僕たちはクリントンヒルに住んでいます。ここはウイリアムズバーグよりも静かで落ち着いています。美しい建築に囲まれた街並みがすごくきれいで、近所の人たちもとても親切。近所にスピーディーロメオというレストランがあってここの釜焼きピザは最高!

Q:日本に行った事は?
僕も妻のブレンナも残念ながらまだ日本に行ったことがないんです。こんなに訪れてみたいという都市は世界中のどこにも無いのに!出来るだけ早く日本に行こうと計画しています。僕たちは日本のカルチャーにすごく憧れています。日本人が生活のどんな場面でもディテールにこだわり、職人の技術や物の質を尊重している点で、日本の文化に強いつながりを感じています。
それに日本人は世界中で一番センスがあると思います!東京とNYの若者にはたくさんの共通点があります。だから日本のマーケットに進出できてすごく嬉しい。こうして日本のお客様と接点ができて、僕たちの服が日本人の方の刺激になるといいなと思います。僕たちがここブルックリンで日本のスタイルに影響を受けたように!

Q:イライジャ・ウッドさんはBTを愛用しているようですが、もしかして友達?
イライジャはBTをすごく気に入ってくれていてずっと応援してくれてます!彼とは共通の友人を通して知り合いました。この友人は、はじめに僕を見て「君とイライジャはサイズが全く一緒だよ。だからきっとBTの服はイライジャにも似合うはず」と教えてくれました。案の定、彼と僕とは本当に同じサイズで、それ以来彼はBTを愛用してくれています。映画のプロモーションツアーで着る服を借りに来たことがあったのですが、彼のサイズのサンプルが無かったので僕個人のスーツを貸してあげたこともありました。ジャストフィットしたその服を着て彼はテレビの対談番組に登場していましたよ。

Q:日本のみんなへのメッセージを!
日本の皆さん、こんにちは。Ron HermanとBrooklyn Tailorsのコラボが日本で展開されることをとても楽しみにしています。そしてこの秋にレディースのコレクションをデビューすることが出来てとても嬉しい。皆さん是非、BTの服をご自分のスタイルで楽しんでください。
いつか日本に行く日を心待ちにしています。でもまだ行けないので、ネットで是非アップデートしてください。日本でBTを着ているたくさんの方の写真が見たいです!